近年、ストレートネックという言葉をよく耳するようになりました。
読んで字のごとく、首がまっすぐになってしまう症状や状態を表す言葉で、肩こり・首の痛み・頭痛・眼精疲労・めまい・吐き気などあらゆる不調の原因になり得ます。
恐ろしいことに、一説では日本人の多くにストレートネックの兆候があるそうです。
ストレートネックに悩む人が増えた理由は、スマホの使用時間が爆発的に増えたことが原因だと言われています。画面をのぞき込む姿勢が首の筋肉を緊張させ、ストレートネックにつながってしまいます。
しかし、スマホの操作が生活の一部となっている人は非常に多いので、使用を辞めることはおろか、控えることさえ難しいのが現状ではないでしょうか。
そんな悩みを抱える方のため、この記事ではストレートネックの予防や、症状の改善につながる方法をご紹介していきます。
目次
正常な頸椎のカーブ
ストレートネック
ストレートネックとは、正常な頸椎が緩やかカーブを描いているのに対し、首の骨が真っすぐになってしまう異常な状態のことです。
辞書を頼れば…
“健常な人ではなだらかに彎曲(わんきょく)(頸椎前彎)し30~40度の前彎角度を保っている頸椎(けいつい)が、彎曲を失ってまっすぐに近い状態となり、前彎角度が30度以下となること。”
とあります。
※日本大百科全書(ニッポニカ)より抜粋
肩こりがひどい、首が痛い、頭痛がする。これらの悩みはストレートネックの代表的な症状です。
ストレートネックがこりや痛みを引き起こす理由は、頭部の重心が前方に移り、首の筋肉だけでは頭を支えられなくなってしまい、周辺の筋肉が緊張してしまうからです。
代表的な首・肩のコリや痛みの他にも、頭痛、眼精疲労、手・指のしびれ、背中・胸の痛み、頸椎椎間板ヘルニアなどの肉体的症状から、自律神経失調症など神経に至る症例、またはうつ症状などの精神疾患との関係性も認められています。
そして厄介なことに、ストレートネックを治す薬はありません。
ストレートネックの症状や原因については別の記事で紹介していますので、詳しくは下記のページをご参照ください。
ストレートネックの原因は、大きく分けて3つあります。
共通する事柄は不自然な前かがみの姿勢を保ってしまうことです。
ストレートネック患者が急増した原因はスマホの台頭と言われています。知らず知らずの内に首が前傾し、肩が持ち上がってくるスマホの閲覧姿勢は、ストレートネックの症状を引き起こす呼び水としては十分と言えるでしょう。
スマホの普及以前は、パソコン作業が悪者とされていました。デスクワークもスマホ同様に、ストレートネックにつながる姿勢を長時間維持することになるからです。
ふたつの大きな違いは使用するシーンです。パソコン作業が仕事の時間内を主とする一方で、スマホは食事中でも電車の中でも使用できます。つまり現代人は、プライベートにおいてもストレートネックを助長する姿勢を保ってしまっていることになります。
さらにはゲームです。
家庭用ゲーム機が主流だったのは今は昔。パソコンはもちろんスマホゲームの台頭もあって、ゲーム市場とその人口は右肩上がりの推移を見せています。
もう「ゲームは子供の遊び」とは言えません。幅広い年齢層の楽しみとして確立されていることは疑いようもなく、大人が「趣味はゲームです」と公言することも、何ら恥ずかしくない風潮になってきました。
また、高過ぎる枕を使っていることもストレートネックの原因になります。理由は単純で、頸椎が一晩を通して不自然な形状になってしまうからです。
頭の重さはおよそ5kg。重量のある部位を支えるために、正常な頸椎は湾曲した形状にあります。
枕が高すぎると、自然な頸椎の湾曲線を失ったまま姿勢を保つことになってしまうので、スマホに負けず劣らずストレートネックを発症する原因ともなり得てしまうのです。
自分がストレートネックかどうかは、レントゲン検査で分かります。
ですが病院に行くのは手間が掛かりですし、医師によって診断が異なるケースもありますので、まずはご自身でのチェックをお勧めします。
正常であれば、後頭部、肩甲骨、お尻、かかとの4箇所が、意識しなくても自然と壁にくっつくはずです。
後頭部が全くつかない、または意識して首を後ろに倒さないと壁につかない方は、ストレートネックである可能性が非常に高いと言えます。
ストレートネックは、首の骨が変形してしまったわけではありません。姿勢が悪いことにより首周辺の筋肉が緊張し、頸椎部の椎間板にかかるバランスが崩れてしまうことで起こる症状です。
そのため、予防や改善には筋肉をほぐすストレッチが効果的です。
①椅子に深く座る
②頭を前に倒し、下を向く
③ゆっくりと上を向く
④ゆっくりと下を向く
①〜④を1セットとし、10セット行います。とても簡単な運動なので、デスクワークの合間などに行うとよいでしょう。
①両手でフェイスタオルの端を持つ
②首の後ろの中央にタオルを当てる
③頭を後ろに軽く倒し、両手を斜め上に持ち上げる
④状態を保ったまま顎を引く
⑤5秒間キープする
①〜⑤を1セットとして、5セットを目安に行いましょう。タオルが必要になりますが、特に首が凝っている人は首周辺の筋肉が伸び、気持ちよくストレッチが行えると思います。
ストレッチは継続することが大切です。痛みや違和感が緩和されても油断することなく続け、首本来のカーブを取り戻しましょう。
姿勢が悪い方は、ストレートネックに限らず体に痛みや不調が出てしまうもの。特に首は重たい頭を支えているため、筋肉や頸椎への負担が大きい箇所です。
頸椎は第1頸椎~第7頸椎まであり、それぞれの間には椎間板とよばれるクッションが存在します。とても強度の高い組織ですが、事故などの強い衝撃が加わるとヘルニアなどなってしまうことさえあります。
一方で、何もしていないのに突然ヘルニアなど患うケースがあります。その原因が正に姿勢不良です。
スマホを使用する際は、どうしても首が前に傾きがちになります。重たい頭を前に傾けて悪姿勢を保ち続けてしまうことが、どれほど恐ろしいかがお分かりいただけると思います。
現在は本当に多くの方がストレートネックの予備軍とされています。首のストレッチを日常的に行うことが理想的ではありますが、手間であったり時間が無かったりと、なかなかに難しい方もいるでしょう。
そんな方は、ぜひ日常的に正しい「スマホ姿勢」を心掛けることで、ストレートネックを予防と再発防止に努めまるようにしましょう。
大前提として、長時間同じ姿勢でいないことが大切です。仮に体に負担の掛かりづらい正しい姿勢であっても、長い時間動かないと少なからず負荷が掛かり、体を痛めてしまいます。
最も気を付けたいのは、座ってスマホを操作するとき。うつむいて画面をのぞき込むのではなく、端末を目線の高さまで上げるようにしましょう。そうすると、首が自然なカーブを保った状態になります。
いわゆる「ながらスマホ」も悪姿勢の原因になります。特に寝転びながらスマホを操作すると首が真っすぐになってしまうケースが多いようです。
同様の理由で、若年層に多い「食べながらスマホ」にも気を付けるようにしましょう。
前述したとおり、ストレートネックの予防や改善にはストレッチがお勧めです。だだし、継続しないと意味がありません。ダイエットや筋肉トレーニング、ランニングなどにも同じことが言えますが、継続的な運動の類はいつしか疎かになってしまいがち…。
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